はじめまして、Habinyでコンテンツ制作・SNS運用を担当しているAnnjuです。
これまで主にSEO記事の執筆に携わってきましたが、自社の台湾向けInstagram運用を引き継いで3か月、毎月たった4〜5投稿のみで、フォロワー数を1.1万から1.4万まで伸ばすことができました。
今回は、その試行錯誤の過程で発見したことを共有したいと思います。
Habinyは、日本旅行や日本文化の情報を届けるメディア・SNS運用支援を行う会社です。
今回紹介する台湾向けInstagramも、台湾の方に日本旅行をもっと楽しんでもらうための情報を発信するHabiny自身の公式アカウントです。
引き継いだ当初の投稿スタイル

引き継ぎ当初、SNSの投稿企画やクリエイティブ制作の経験はほとんどなく、正直「言われた通りにやるので精一杯」だと思っていました。
まず、引き継ぎ時にレクチャーを受けた従来の投稿フォーマットはこのようなものでした。
- 画像1枚目(表紙)にメイン写真を1枚貼り、タイトルを文字入れする
- 画像2枚目以降は、1画面につき1情報を掲載する(複数の画像を組み合わせない)
当初はこのフォーマットを踏襲しながら、運用を続けていく予定でした。それまでの投稿は、いいねが2桁前半、閲覧数も2,000〜3,000という水準でした。
転機は中国SNSで見つけたある投稿
流れが変わったのは、中国のSNS・小紅書(RED)を眺めていた時です。
中国の飲食チェーンとアニメ・キャラクターのコラボ情報をまとめた投稿が、複数の投稿者によって次々とバズっているのを見つけました。
1枚の画像に4〜5件ほどのコラボ情報が整理されており、
これまでの「1画面1情報」とは異なる、情報量の多い投稿でした。
「これを日本の飲食チェーン情報に置き換えて、台湾向けに発信したらどうなるだろう?」
そう思い立ち、実際に投稿してみることにしました。
Instagramではまだ見たことのないタイプの投稿だったこともあり、結果は狙い以上のものになりました。
台湾SNSマーケティングの基本から最新事情まで!日本企業での活用法を解説
実際の数字で見る、3か月の伸び方
同じ企画を「飲食チェーン×アニメコラボ情報」として毎月更新していったところ、数字は次のように推移しました。

指標 | 第1弾(2026年5月) | 第2弾(2026年6月) | 第3弾(2026年7月) |
閲覧数 | 9.8万 | 10.6万 | 15.9万 |
リーチしたアカウント数 | 5.6万 | 9.7万 | 10.5万 |
いいね数 | 1,814 | 4,524 | 2,659 |
シェア数 | 1,602 | 2,123 | 1,713 |
保存数 | 449 | 677 | 712 |
フォロー数 | 498 | 1,023 | 1,142 |
閲覧数・リーチは右肩上がりを維持できましたが、いいね数は第2弾をピークに落ち着いてきました。
とはいえ、これでひとつの「勝ちパターン」が見えたと感じています。
アカウント設計でやったこと・やり直したこと
なぜこの投稿は伸びたのか
振り返ってみると、伸びた理由は大きく2つあると考えています。
1つ目は「わざわざ目的地にしなくていい手軽さ」です。
紹介した飲食チェーンは、日本旅行の目的地としてわざわざ設定しなくても、もともと立てていた旅行計画の近くに“ついでに”立ち寄れる場所ばかりでした。
旅の計画を大きく変えずに、ちょっと得した気分を味わえる。この気軽さが、台湾の方の心を動かしたポイントだったのではないかと思います。
2つ目は、台湾におけるアニメキャラクター人気の高さです。
特に「ちいかわ」は女性のみならず、日本以上に台湾男性からの支持も厚く、カバンに透明ポーチ入りのキーホルダーをつけている方も珍しくありません。
日本ではあまり見ない光景ですが、台湾では人目を気にせず個性を楽しむ国民性もあり、男女関係なく、こうしたグッズ需要の高さにつながっているのだと感じます。
学生時代と卒業後の計2年ほど台湾に住み、多くの台湾の友人と過ごしてきた経験からも、この国民性は肌感覚として納得できるものでした。

※5月投稿時には台湾人ユーザーから6・7月分の投稿リクエストをいただきました!
静止画でもバズる?情報量と滞在時間の関係
「Instagramはリール動画でないとバズらない」というイメージがありましたが、今回の結果はそれを覆すものでした。
1枚の画像に文字や画像をぎゅっと詰め込み、情報量を増やすことで、ひと目では内容を把握できず、思わずスクロールの手を止めてじっくり見てもらえる投稿になります。
この「滞在時間の長さ」が、アルゴリズムにも良い影響を与えているのではないかと考えています。
あわせて、担当になってから新たにトレンド楽曲を使うようにしたことも効果があったと感じています。
同じ楽曲を使った投稿者への通知が届いたり、おすすめ表示に載りやすくなったりするメリットがあるためです。
プロフィールも見直しました

さらに、プロフィールの紹介文も一新。
フォローすることでどんな情報が得られるのかをより具体的でシンプルな箇条書きでまとめ、プロフィールアクセス数からフォロー数への転換率を高めることができたと思います。
バズる投稿と伸びない投稿
バズった投稿:サンリオコラボのお守りマップ

- ついでに立ち寄れる
- 1枚の情報量を増やす
という考察をもとに、次に企画したのが「サンリオ・ハローキティのお守りを授与できる寺社仏閣」を日本地図にまとめた投稿でした。
旅行先の都道府県に合わせて、無理なく立ち寄れる寺社を可視化した内容です。
情報収集とクリエイティブ制作には時間がかかりましたが、その分反響もかなり大きいものでした。
指標 | |
閲覧数 | 75.5万 |
リーチしたアカウント数 | 42.8万 |
保存数 | 7,409 |
いいね数 | 6,607 |
シェア数 | 3,216 |
フォロー数 | 281 |
閲覧数・リーチ数は爆発的に伸びた一方で、フォロー数の伸びは他の投稿ほどではありませんでした。
おそらく投稿を見た瞬間に「保存」というアクションで満足してしまい、その次のアクションである「フォロー」までのハードルが上がったのではないかと分析しています。
伸びなかった投稿:花火大会カレンダー
すべての企画がうまくいったわけではありません。関東エリアの夏の花火大会をまとめたカレンダー投稿は、期待したほど伸びませんでした。

花火大会や夏祭りは、日本のアニメでも青春の象徴としてよく描かれるモチーフで、海外のアニメファンにとって憧れの存在です。
「ついでに立ち寄れる」「1枚の情報量が多い」という、これまで伸びてきた条件もクリアしていたつもりでした。
他の日本・台湾向けアカウントでも同様の花火カレンダー投稿はよくバズっていたので、同じように伸びると見込んでいましたが、これは「Habiny」というアカウントに求められている情報とは少しズレていたのだと思います。
日本の花火大会情報は、それ自体にニーズはあっても、目にした瞬間の「驚き」がなかったのかもしれません。
Habinyがこれまで評価されてきたのは「あったら役立つな」という、台湾の方自身もまだ言語化できていなかった潜在的なニーズを形にした投稿でした。
花火大会カレンダーは、いわば“知りたくて当然”の世間にありふれた情報で、情報としての希少性が弱かったのだと考えています。
まとめ
3か月の運用を通して見えてきたポイントは、次の3つです。
- チェーン店やコンビニ、薬局で手に入るなど「ついでに立ち寄れる」ハードルの低いスポット・グッズを題材にすること
- 静止画で勝負するなら、1画面にできるだけ情報を詰め込み、クリエイティブとしての情報量を増やすこと
- 世の中にあふれている情報ではなく、台湾の方自身もまだ気づいていない“潜在的に役立つ情報”を届けること。
一方で、今も感じているのは、アニメやキャラクターが絡まない投稿はどうしても伸び悩みやすいという課題。「推し活×旅行」という切り口に頼らずともバズる投稿の型を見つけることが、次に取り組みたいテーマです。
次回は、この課題に対する仮説と、「名探偵コナン」聖地巡礼マップで明暗が分かれた横浜編・箱根編の分析をお届けする予定です。


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