この記事は、コンテンツマーケティング・SEOの支援実績を持つHabinyのコンサルタントが、実際の支援データと成果事例をもとに執筆しています。
コンテンツマーケティングの事例を調べると、有名企業のメディアが数多く見つかります。ただ、「PVが伸びた」「話題になった」という紹介だけでは、自社で何をすれば問い合わせや商談につながるのかは判断できません。事例から学ぶべきなのは、どの目的に対して、どの形式のコンテンツを、ファネルのどこに置いたかです。本記事では、Habinyが支援した7社の実数値と、国内の代表的な公開事例をもとに、成果につながるコンテンツマーケティングの共通点を解説します。
💡この記事でわかること
- 事例を「PV」ではなく「事業成果」で読み解くための目的別4タイプ
- 商談数140%、月間会員登録100倍など、実数値つきのコンテンツマーケティング事例
- 成果が出た事例に共通する5つのポイントと、自社で始めるための5ステップ
【AIに「選ばれる」企業へ。】
コンテンツマーケティングとは?事例を見る前に押さえる「成果」の定義
コンテンツマーケティングの定義とSEO・オウンドメディアとの関係
コンテンツマーケティングとは、見込み顧客にとって価値のある情報を継続的に届け、認知から購入・契約までの行動を後押しするマーケティング手法です。広告のように「枠を買って届ける」のではなく、顧客自身に「見つけてもらう」点が特徴です。
よく混同される3つの言葉は、次のように整理できます。
用語 | 意味 | 関係 |
|---|---|---|
コンテンツマーケティング | 情報提供を通じて顧客行動を生む考え方・手法の総称 | 最も広い概念 |
オウンドメディア | 企業が自社で保有・運営するメディア(コラム、ブログなど) | コンテンツを届ける「場所」の一つ |
コンテンツSEO | 検索ニーズに合う記事で検索エンジンから集客する施策 | コンテンツを届ける「経路」の一つ |
形式も記事に限りません。導入事例、ホワイトペーパー、セミナーの記事化、動画、メルマガ、広報誌など、顧客との接点になるものはすべてコンテンツです。
関連記事:オウンドメディアとは?成功事例を基に目的・成果につなげる運用方法を解説
事例は「PV」ではなく「事業成果」で比べる
事例を参考にするときは、成果をどの段階の指標で語っているかを必ず確認します。PVが10倍になっても、問い合わせが増えていなければ事業には貢献していません。
段階 | 代表的な指標 | 事例を見るときの確認点 |
|---|---|---|
認知・流入 | MAU、オーガニック流入、上位表示KW数 | 狙った読者層が来ているか |
関心・CV | 問い合わせ数、資料DL、会員登録数 | 記事からCVまでの導線が設計されているか |
商談・売上 | 商談数、成約数、EC売上 | CVの質(アポ率・成約率)まで追えているか |
本記事の事例では、流入だけでなく、どの段階まで成果が出ているかを明記しています。
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コンテンツマーケティング事例の見方:目的別4タイプ
成功事例をそのまま真似しても成果が出ないのは、自社と事例企業で目的が違うからです。まず自社がどのタイプに近いかを決めてから、事例を読むことをおすすめします。
タイプ | 主な目的 | 相性の良いコンテンツ形式 | 追うべきKPI |
|---|---|---|---|
① リード・商談獲得型 | BtoB・高単価商材の問い合わせ増加 | 課題解決記事、比較記事、セミナー記事化、専門家監修記事 | 問い合わせ数、商談数、アポ率 |
② 会員登録・EC送客型 | 会員獲得、商品購入 | 利用シーン別記事、商品連動記事、インタビュー記事 | 会員登録数、EC売上、CVR |
③ ブランド接点・認知型 | 指名検索・想起の拡大、ファン化 | 読み物、動画、社員発信、世界観を伝える特集 | 上位表示KW数、指名検索数、エンゲージメント |
④ 自走・内製化型 | 社内で回る集客基盤づくり | ロングテール記事、既存資産(広報誌など)のWeb化 | 流入の伸び、社内制作本数、更新継続率 |
実際の企業は複数の目的をあわせ持つことが多いですが、「最優先の目的」を一つ決めることで、コンテンツ形式とKPIがぶれなくなります。
【実数値】Habinyが支援したコンテンツマーケティング事例7選
ここからは、Habinyが支援した7社の事例を目的タイプ別に紹介します。数値はすべて各社の導入事例記事に掲載された実績です。
① メディアエイド|流入ゼロから商談数140%へ(リード・商談獲得型)
課題 | ・SNS運用が本業で、検索経由の集客にはほぼ未着手だった |
|---|---|
施策 | ・サイトのコンディション分析と、「取れるであろうKW」からの選定 |
成果 | ・記事・サイト経由の流入ゼロ→MAU8,000超 |
この事例のポイントは、ビッグKWを避け、競合状況から「上位を取れる」テーマを優先した点です。加えて、社内にあるセミナーの知見を記事化し、既存資産を検索の入り口に変えています。支援期間は約9ヶ月(2025年12月〜継続中)で、成果数値は2026年6〜7月の比較です。
指名検索頼みの集客から、商談数は前月比140%へ——SNS運用のプロ集団・メディアエイドが「検索経由の集客」をHabinyに託した理由
② Tokyo & International|売却相談が年1回から月1回ペースへ(リード・商談獲得型)
課題 | ・紹介と一括査定サイトに依存し、価格比較で選ばれる構造から抜け出せなかった |
|---|---|
施策 | ・地域・ライフイベント別KWに基づく記事制作 |
成果 | ・約8ヶ月でMAU2倍超、問い合わせページへの流入も2倍超 |
YMYL領域では、監修による信頼性の担保がそのまま成果に直結します。専門性の高い記事が、検索だけでなくAIの回答経由でも見つけられるようになった点は、AI検索時代のコンテンツマーケティングを考えるうえで示唆的です。
8ヶ月で月間ユーザー2倍超。地域密着の不動産会社がオウンドメディアで変えた集客の仕組み
③ ツギツギ(東急)|月間会員登録100倍(会員登録型)
課題 | ・Web広告のCPAが悪化し、広告依存からの脱却が急務だった |
|---|---|
施策 | ・「子連れ観光」「ライブ遠征」など旅行・お出かけシーン別の記事を月20本×12ヶ月制作 |
成果 | ・MAU200倍(1,000→20万) |
新しい商材は、商材名そのものを検索する人がまだ少ないため、潜在層が検索するシーン別のKWで広く接点を持つ戦略が有効でした。流入目標を早期に達成したあとは、PVを追うのではなく、既存記事のCTAと導線に投資を集中した判断が会員登録の伸びにつながっています。
広告依存を脱却し、会員数33万人超へ。東急「ツギツギ」がSEOで実現した月間登録100倍の軌跡
④ 沖縄のいいもの by Coralway|コラム流入約20倍(EC送客型)
課題 | ・サイトリニューアル後も認知が低く、検索からの新規流入がほぼなかった |
|---|---|
施策 | ・既存のインタビュー記事を起点に関連KWへ展開 |
成果 | ・コラム経由の月間流入が約20倍(約500人→1万人規模) |
EC型では、検索ボリュームの大きさよりも「取扱商品とのつながり」でテーマを選ぶことが重要です。読み物で終わらせず、記事から商品へ自然に移れる設計が売上につながりました。数値は支援開始(2025年3月)から約11ヶ月後の計測値です。
コラム経由の月間流入が500人から1万人へ。「沖縄のいいもの by Coralway」がSEOで実現した20倍の成長戦略
⑤ AOYAMA JOURNAL(青山商事)|公開5ヶ月で流入1.8倍(ブランド接点型)
課題 | ・継続的に記事を公開していたが、SEO設計が整理されず検索流入が減少していた |
|---|---|
施策 | ・メディア・競合分析に基づくカテゴリ設計とコンテンツマップ構築 |
成果 | ・公開5ヶ月後に月間1.8倍の流入増加に貢献 |
すでに記事資産がある大手メディアでは、新規記事を増やす前に「既存記事をどう束ねるか」の設計が効きます。スーツ需要が生まれる場面(オケージョン)を起点にしたことで、ブランドとの接点を検索上で増やしています。
流入が減る、競合と差別化できない—— 洋服の青山「AOYAMA JOURNAL」が伸び悩みを突破し、わずか5ヶ月でサイト流入を1.8倍に伸ばすまで
⑥ しきサポ(大希企画)|コラム流入1年で約10倍(自走・内製化型)
課題 | ・ホームページが長期間更新されず、Web上の認知が低かった |
|---|---|
施策 | ・空き家・相続不動産のロングテールKWで月4本の記事制作 |
成果 | ・コラムページへの流入が1年で約10倍 |
紙の広報誌という既存資産を、そのままWebのコンテンツに転用した点が特徴です。一方で、担当者は「流入が十分に受注へ結び付く段階はこれから」とも語っており、次は問い合わせ後の導線改善に取り組んでいます。流入の伸びと事業成果の間にはタイムラグがあることも、事例から読み取るべきポイントです。
広告に頼らず、コラム流入を1年で約10倍に──SEO人材ゼロの相談窓口が築いた"自走できる集客基盤"
⑦ アスタワーク(アスタリスク)|月間流入4倍(自走・内製化型)
課題 | ・社内にSEOの知見がなく、独学で試行錯誤していた |
|---|---|
施策 | ・「派遣×〇〇」の掛け合わせKWで月6本の記事制作 |
成果 | ・1年8ヶ月の支援で月間流入4倍 |
外注と内製を「どちらか」で考えず、記事の担当領域を分けて並走させた事例です。社内記事へのフィードバックで実際にアクセスが伸びたことが、チームのモチベーションにもつながりました。
伴走型のSEO支援で月間流入4倍増加。工場派遣求人サイト『アスタワーク』が実証した、中小企業の成功法則とは
業界別の切り口で事例を見たい方は、こちらもあわせてご覧ください。
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成果が出たコンテンツマーケティング事例に共通する5つのポイント
業界も規模も異なる事例ですが、成果につながった取り組みには共通点があります。
① 「取れるKW」から着手している
メディアエイドやしきサポのように、ビッグKWではなく、競合状況から上位を狙えるテーマやロングテールKWから始めています。最初に小さな成功をつくることが、社内の継続判断を支えます。
② 記事の中にCV導線が設計されている
ツギツギは記事内バナーと導線の改善で、Coralwayは商品連動型の記事で、流入を会員登録や購入に変えました。記事を「読み物」で終わらせない設計が、PVと事業成果の差を生みます。
③ 一次情報・監修で信頼性を担保している
Tokyo & Internationalの弁護士監修、メディアエイドのセミナー記事化、カインズの社員の知見など、自社にしか書けない情報が差別化の源泉になっています。
関連記事:一次情報とは?二次情報・三次情報との違いと成果につなげる集め方・使い方
④ 社内に残る運用体制をつくっている
入稿マニュアル、更新マニュアル、ライティングコーチングなど、外注しながらも社内にノウハウが残る仕組みを整えた事例が多くあります。担当者の交代があっても止まらないことが、資産化の前提です。
⑤ 数値を見ながら改善を続けている
多くの事例で、月次の定例モニタリングとリライトを継続しています。計測環境を最初に整え、どの記事がCVにつながっているかを把握してから投資先を決めている点も共通しています。
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成果が出ないコンテンツマーケティングに多い失敗パターン
反対に、成果が出ないケースには次のような傾向があります。
失敗パターン | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
PVを目標にしている | 流入は増えても問い合わせが増えず、予算が削られる | 最終KPIを問い合わせ・商談・会員登録に置く |
ドメインの実力に合わないKWを狙う | 上位表示できず、成果が出る前に更新が止まる | 競合のDRと検索意図を見て、勝てるKWから始める |
どこでも読める一般論だけを書く | 競合と差別化できず、AI検索でも引用されにくい | 自社事例・専門家の知見など一次情報を入れる |
外注に丸投げしている | 契約終了とともに運用が止まり、社内に何も残らない | マニュアル整備や役割分担で社内に知見を残す |
成果が出るまでの期間を共有していない | 短期で判断され、施策が打ち切られる | 半年〜1年のロードマップと中間KPIを先に合意する |
自社でコンテンツマーケティングを始める5ステップ
- 目的と最終KPIを決める:前述の4タイプのどれを優先するかを決め、問い合わせ数・会員登録数など最終KPIを設定します。
- 計測環境を整える:流入、CV、CVにつながった記事が追えるよう、GA4などの計測を先に整備します。
- 勝てるKWとテーマを選ぶ:競合の強さと検索意図を確認し、自社のドメインで上位を狙えるテーマから優先順位をつけます。
- 一次情報を集めて制作する:社内の事例、セミナー資料、専門家の知見、広報誌など、すでにある資産を棚卸しして記事に活かします。
- 導線を設計し、月次で改善する:記事内CTAを設置し、CVにつながる記事を中心にリライトと内部リンクの改善を続けます。
📌 Habinyマーケ担当者のコメント
支援を始める際は、まず「何を成果とするか」と「現状を正しく計測できているか」を確認します。実際の支援でも、複数事業の流入や申し込みが混在していたため、集計範囲やCVの定義を整理する方針にします。
そのうえで重視するのは、アクセス数だけでなく、サービスを利用する可能性のある読者を集められているかです。検索需要に加え、事業との親和性やCV実績、改善余地を見て施策の優先順位を決め、記事から問い合わせ・登録までの導線も合わせて考えています。
関連記事:SEO内製化(インハウスSEO)とは?立ちはだかる壁と外注しながら社内にノウハウを蓄積する方法を解説
AI検索時代のコンテンツマーケティング(LLMO/AIOとの関係)
検索結果にAIによる概要が表示されるようになり、ユーザーがAIの回答から企業を知るケースも増えています。LLMO/AIOは、AIの回答の中で自社の情報が引用・言及されることを目指す施策です。
その土台になるのは、これまでと同じく良質なコンテンツです。具体的な数値、専門家の監修、自社にしかない事例といった一次情報を含む記事は、検索エンジンにもAIにも評価されやすくなります。実際にTokyo & Internationalでは、AIで検索して同社を知ったという問い合わせも生まれています。コンテンツマーケティングを始めるなら、検索とAIの両方で見つけてもらうことを前提に設計するのが近道です。
関連記事:LLMO対策とは?SEO・AIOとの違いや具体施策をわかりやすく解説
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コンテンツマーケティング事例に関するよくある質問
Q. コンテンツマーケティングは、どのくらいの期間で成果が出ますか?
A. 検索からの流入を軸にする場合、成果が見え始めるまでに半年〜1年程度かかるのが一般的です。
弊社の事例でも、AOYAMA JOURNALは公開5ヶ月後、Tokyo & Internationalは約8ヶ月、しきサポは1年で明確な変化が出ています。テーマと商材の親和性が高い場合は、Coralwayのように数ヶ月で伸び始めることもあります。
Q. BtoBで成果につながりやすいコンテンツ形式は何ですか?
A. 見込み顧客の課題を解決する記事を入り口にし、導入事例やセミナー、資料ダウンロードにつなげる形が基本です。メディアエイドのように、社内のセミナー内容を記事化すると、制作工数を抑えながら専門性の高いコンテンツを増やせます。
Q. 有名なコンテンツマーケティングの成功事例を教えてください。
A. BtoBではサイボウズの「サイボウズ式」、ECでは「北欧、暮らしの道具店」、小売では「となりのカインズさん」がよく知られています。ただし有名事例は予算や体制の前提が大きく異なるため、自社と目的・規模が近い事例を参考にするほうが再現しやすくなります。
Q. 外注と内製はどちらがよいですか?
A. 立ち上げ期は専門家の支援を受けながら、マニュアル整備やライティングコーチングで社内に知見を移していくハイブリッド型がおすすめです。アスタワークのように、社内と外部で担当テーマを分けて並走する方法もあります。
自社で再現できる事例から学び、事業成果につなげる
コンテンツマーケティングの事例から学ぶべきなのは、有名企業の打ち手そのものではなく、目的に合わせてコンテンツ形式と導線をどう設計したかです。本記事で紹介した7社は、業界も規模も異なりますが、勝てるテーマから始め、一次情報で差別化し、数値を見ながら改善を続けた点が共通しています。
Habinyでは、こうした支援データと成果事例をもとに、問い合わせ・商談・会員登録といった事業成果につながるコンテンツ戦略をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。
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